“産業の米”半導体をつくるCVD‐SiC(炭化ケイ素)製品

フェローテックホールディングス

 “産業の米”といわれる半導体。パソコンやICカードなど、身近で使用する数多くの製品の構成部品に使用されている。電気自動車(EV)や第5世代移動通信システム(5G)といった先端技術の成長に欠かせない存在だ。フェローテックホールディングス(HD)はその“米”を作るまでの半導体製造装置用部品などに使用する、丈夫で高純度なCVD‐SiC(炭化ケイ素)製品を生産・提供し、世の中を支える。
 同社の2018年3月期第二四半期連結累計での半導体等装置関連セグメントの売上高は206億1700万円(前年同期比28.5%増)、営業利益は35億1500万円(前年同期比84.5%増)となった。半導体装置関連事業の主力製品は、真空シールおよび各種製造装置向け金属加工製品、石英製品、セラミックス製品、シリコンウェハ加工、そしてCVD-SiC(炭化ケイ素)製品だ。

SiCウェハボート

 CVD‐SiCの主な用途として、半導体製造プロセス部材、半導体製造装置用治具・部品、地下鉄やエアコンに搭載しているパワーデバイスの製造装置用部品などがあげられる。人工衛星のミラー部品も実績をもっており、今後は航空機や自動車部品、エネルギー関係と用途開発を行っていく考えだ。
 同製品はシリコン成分と炭素成分を含むガスを反応させるCVD法を用いた炭化ケイ素(SiC)でつくられる。同製品の強みは超高純度・高耐食性・高耐酸化性・高耐熱性・高耐摩耗性に優れていることだ。集積回路(IC)といった半導体素子製造には、半導体結晶が高純度であることを表す「99.999999999%(イレブン・ナイン)」のレベルを要求されることもあり、同製品の強みが際立つ場面は多い。
 SiCはセラミックスに分類されており、その特徴ゆえ古くから研磨剤や耐火材、発熱体などに用いられてきた。近年では半導体素子製造工程で用いられるウェハボートやチューブ、シリコンウェハの代替となるダミーウェハなど、主に高温で使用される治具に活用されている。同社グループのアドマップ(岡山県玉野市)はCVD-SiC(炭化ケイ素)製品を主力生産しており、海外売り上げ比率は70%を超え、世界でも競争力を誇る。
 半導体のウェハ製造過程に使用される石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC(炭化ケイ素)製品といったマテリアル製品は、データセンターなどのサーバー用SSD(ソリッドステートドライブ)やスマートフォン用フラッシュメモリなどの需要が増加しており、デバイスメーカー各社の装置稼働率は高水準で推移している状況だ。また、シリコンウェハ加工は、6インチ小口径ウェハを利用する車載用途やセンサー類などの需要が増加傾向だ。同事業について、同社は半導体製造装置の投資と稼働率に連動するものと捉えているが、底堅く推移するものと見込む。

フェローテックコーリア韓国工場

 このように同社は高まり続ける需要を受けて、新工場建築や増産ラインの追加投資を進めている。今年7月、設備投資額約90億円を投じた中国・銀川市の直径8インチ(200ミリメートル)の中口径ウェハ生産工場を稼働させるなど、一部製品で供給不足が発生していることを受け、同社グループではマテリアル製品の新工場建築や増産ラインといった設備拡張を実施している。韓国・唐津市のCVD-SiC生産の新工場設立もその一環だ。同社初の同製品の海外生産拠点でもある。これにより、アドマップの岡山工場も加え、同製品の生産が国内外2拠点体制となった。同社のもつ重要顧客、販売チャンネルとアドマップの技術力の双翼で、CVD-SiCの需要の深掘り、拡販を世界市場で実現していく。

◆90秒でわかるフェローテックのCVD-SiC製品



◆90秒でわかるフェローテックの製品シリーズ(主要8製品)




フェローテックHDの詳しい情報はこちら
 http://www.ferrotec.co.jp/

アドマップの詳しい情報はこちら
 http://www.admap.co.jp/


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