電動化と内燃機関が対立しないマツダの方程式

次世代ガソリンエンジンや車体設計、電動化を組み合わせ投入へ

 マツダは10日、次世代技術に関する説明会を開き、次世代ガソリンエンジン「スカイアクティブ―X」や車体設計技術「スカイアクティブ・ビークル・アーキテクチャー」について解説した。プラグインハイブリッドなど、開発中の電動化技術とも合わせ、2021年以降には世界各国の市場環境に応じ最適な形で組み合わせて提供できるようにするという。

 スカイアクティブ―Xは、混合気における空気の割合を理論空燃比の2倍以上に高めたリーンバーンを導入し現行のスカイアクティブガソリンエンジンに比べ20―30%低燃費化する。ガソリンを通常の火花着火ではなく圧縮着火させる「HCCI」という燃焼方式を採用するが、HCCIを実現できる領域がきわめて小さく、通常燃焼と切り替える必要があるのが問題だった。

 このため、火花点火による火の玉が膨張する力を圧縮に使う技術を導入し、HCCIが可能な領域を広げた。大量の空気を供給するためのスーパーチャージャーや、各気筒ごとに筒内の圧力を測定するセンサー、高圧の燃料噴射装置などを新たに装備する。

 スカイアクティブ・ビークル・アーキテクチャーは、人間が歩く時のバランス保持能力をモデルに、車体とシャシー、シートを総合的に見直し設計した。

 シートは背骨から骨盤、大腿骨にかけてしっかりと保持する構造により骨盤が動くのを最小化。ボディー構造には、骨格部材が環状につながった箇所を増やし、特に車軸の対角線方向での剛性を高めた。シャシーは従来より柔らかめに設定し、車輪の力がバネ上に遅れなく伝わるようにした。一連の技術は19年以降市場投入する。

2017/10/11

明 豊

明 豊
10月11日
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 「要はボルボとかが言っていることと同じこと。我々は逆の方から申し上げているだけです」と説明するマツダのの工藤秀俊執行役員商品戦略本部長。8月に発表した技術開発の長期ビジョンで、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を50%削減すると宣言したが「達成には何らかの電動デバイスを組み合わせないと無理」だという。
 一方で小飼雅道社長は「内燃機関の徹底的な理想追求を行うことで世界一を目指し、内燃機関の可能性を追求する」とし、電動車両化の流れが加速する中で、内燃機関にかける思いを強調する。しかしいずれはマツダ車にもすべてモーターが乗る時代が来るだろう。全車が電動化するにしても「まずは内燃機関を極めることで、電動デバイスを小さく安くできる」と工藤氏。

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