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リコーが創業から3年のベンチャーと組みVR関連ビジネスに参入するワケ

LIFE STYLEと提携し360度画像コンテンツを受託
 リコーは28日、360度の全天球画像を撮影できるカメラ「シータ」を使ったコンテンツ制作の受託サービスを始めると発表した。グーグルマップ向け360度画像コンテンツの作成に実績のあるLIFE STYLE(東京都港区)と業務提携した。撮影を含む受託サービスにより、手軽に360度画像コンテンツを利用してもらう。不動産業界向けからサービスを開始し、順次、対象業界を広げる。

 サービスはマンション共用部向けと居住部向けの二つのプランを用意した。画像撮影と間取り図をひも付けたコンテンツを作成する居住部向けプランの料金は1戸当たり3万4800円(消費税抜き)。マンション共用部向けの料金は1棟当たり4万4800円(同)。スチル写真付きプランなども用意する。リコーが運営するウェブサービスプラットフォーム「シータ360.biz」を通じて提供する。

 主に高価格帯物件での利用を見込む。不動産業界で360度コンテンツの利用は始まっており「成約率が上がった、などの声を聞く」(大谷渉リコー理事)という。一括受託と料金体系の整備により、市場の拡大を図る。

 LIFE STYLEは、360度画像を撮影する630人以上の写真家ネットワークを持つ。コンテンツ制作は、このネットワークを活用する。
日刊工業新聞2017年3月29日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
グーグルのストリートビューでは360度画像を使い、店舗などの建物内の様子も見ることができます。すでに物流施設の内覧用にもVRが使われており、今年は360度画像の急激な用途拡大が予想されます。

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