エネルギー消費「実質ゼロ」に!パナソニック主導の街で達成

次は水素供給基地を構想

フジサワサスティナブル・スマートタウン

 パナソニックが主導する神奈川県藤沢市の「フジサワサスティナブル・スマートタウン(フジサワ)」は、住宅200棟が完成した現段階で作ったエネルギーで消費エネルギーを相殺するゼロエネルギーハウス(ZEH)を達成した。横浜市港北区に開発する第2弾のスマートシティーは、“ミニ発電所”の設置や水素利用を含めた新しいエネルギー供給を検討しており、スマートシティーの“実力”を証明する。  「スマートシティーは実証から実装を経て、実稼働のフェーズに入った」。パナソニックCRE事業推進部の宮原智彦部長はこう表現する。フジサワに十分な手応えを感じている。フジサワは家電工場跡地に一戸建て住宅600棟、400戸が入居するマンション、商業施設、福祉施設などを建設する。全体が完成すると3000人が暮らす。  4月時点で住宅200棟が完成した。全棟に太陽光パネル、蓄電池、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)を搭載。燃料電池「エネファーム」を利用する家庭も多い。太陽光パネルなどの発電に加え、最新の住宅設備でエネルギー消費を徹底的に抑えてZEHを達成した。「無理に省エネをしなくても、普通の暮らしで省エネができている」(宮原部長)という。  いずれはHEMSが計測したエネルギーデータの活用を始める。住民が所有する家電を登録したカルテがあり、HEMSのデータを解析して家庭別に省エネに効果的な家電の買い替えを提案する計画だ。  パナソニックは3月、横浜市港北区に「ツナシマサスティナブル・スマートタウン」を開発すると発表した。米アップルの開発拠点、ユニーの商業施設、マンションが並ぶ職住一体の街を作る計画だ。実は中心部の利用法は未決定。その場所に街のエネルギー供給基地となる自家発電機を設置する案もある。  電気事業法では自家発電機の電力を公道を越えて複数の建物に送れない。ツナシマは工場跡地なので敷地内に公道がない。自家発電機が街の“ミニ発電所”となって施設やマンションへのエネルギー供給ができる。停電時でも街はエネルギーの自給自足が可能だ。  水素供給基地の設置もアイデアの一つ。水素をマンションの入居世帯に届け、エネファームの燃料とする。都市ガスではなく水素をそのまま使う純水素型だ。「街全体のエネルギーの最適化を考えて最終的に決めたい」(同)と思案する。ツナシマも技術実証のための実験の場ではない。実際に人が生活する街なので現実的なエネルギー供給に落ち着くと思われるが「新しい挑戦をしたい」と話す。 「スマートコミュニティJapan2015」が6月17日、東京ビッグサイトで開幕します。 http://www.nikkan.co.jp/eve/smart/

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