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国交省がスズキなど軽4社に高齢者の事故対策を要請

後付けが可能な安全装置の開発なども検討
国交省がスズキなど軽4社に高齢者の事故対策を要請

軽は高齢者の足として利用され緊急度が高いと判断された

 国土交通省は高齢運転者の事故防止に向け、自動ブレーキの普及など安全対策の策定について、軽自動車メーカーに要請した。技術的な取り組みから販売店での活動まで、ソフト・ハード両面から安全対策を検討してもらう。軽自動車は地方の生活者の足として多くの高齢者が利用しており、安全対策を優先的に策定する。2月末までに軽メーカーが対策をまとめ、公表する。

 国交省が安全対策の作成を要請したのは、スズキダイハツ工業ホンダ三菱自動車の4社。すでに流通している車での事故防止に向けた啓発活動や、自動ブレーキなど先進技術を搭載した車の普及促進などの対策を要請した。すでに所有している自動車に容易に後付けが可能な安全装置の開発など技術的な対策も検討してもらう。

 各社の対策は、高齢運転者の事故防止に向け、先進技術の普及啓発を検討する関係省庁で構成する副大臣会議に報告。政府として発信する考え。

 事故防止の対策技術の一つである自動ブレーキ搭載率は、新車ベースで、軽を含む乗用車で約45%。軽のみでは約55%となっている。ただ軽は高齢者の足として利用され緊急度が高いため、国交省は軽メーカーを集めてさらに充実した対策を要請した。国交省は軽以外の普通車における安全対策も、さまざまな場面を通じてメーカーに働きかけている。

 政府の高齢運転者に向けた事故対策では、自動ブレーキなどの先進安全技術を活用した車の普及啓発に向けて検討する。3月末までに対策をとりまとめる意向だ。
日刊工業新聞2017年1月25日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
確かに利用頻度は高いと思うはなぜ「軽」だけ先行?税制などをちらつかせてはないだろうか、とうがった見方をしてしまう。

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