日本のCO2「二国間クレジット」はパリ協定のルールで認められるか

NTTデータ経営研究所、16年度の採択数で最多に

気候変動枠組条約COP21におけるパリ協定の採択(環境省ビデオより)

 NTTデータ経営研究所(東京都千代田区、佐々木康志社長)は、2016年度に海外で計画する温暖化対策の5事業が、政府が推進する「二国間クレジット(JCM)」の設備補助事業に採択された。タイのセメント工場への廃熱発電システムの導入で年3万トンの二酸化炭素(CO2)排出削減を見込む。メキシコでは廃棄物から回収したメタンガスによる発電で年1万トンの抑制を計画。JCMを活用して初期費用が高い日本製品を海外に売り込む事業モデルを築く。  JCMは日本の技術で途上国のCO2排出量を削減する仕組み。政府は設備費の一部を補助して日本製品の輸出を後押し、削減したCO2量の一部を日本の貢献量として換算することを目指している。  NTTデータ経営研究所の事業でタイに導入する廃熱発電は、生産で発生する高温の熱を回収し、蒸気タービンに送って発電する。大気に排気されていた熱を電力として利用し、CO2排出量を減らす。ベトナムのセメント工場で設置中の廃熱発電もJCMに採択された。  メキシコのメタンガス発電は3カ所に設置する予定。コスタリカのホテルには17年夏、高効率な空調と温水器を設置し、CO2を年400トンを削減する。同国ベレン市で提案する大規模太陽光発電所事業は米ファンドも出資し、相手国側の初期費用を抑える。  16年度のJCM採択数では、同社が最多となりそう。温暖化対策の国際ルール「パリ協定」が発効し、CO2排出を抑制する製品の需要が途上国にも生まれている。  高価な日本製品は国際競争で不利になりやすいが、同社はJCMで耐久性など総費用の安さを伝え、日本企業の海外展開を支援する。

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