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アルミ廃材で「スチームパンク」フィギュア

三光ダイカストが新事業として商品化
 三光ダイカスト工業所(静岡県三島市、三宅ゆかり社長)はアルミ、亜鉛の廃材や余材でアンティーク風のフィギュア(写真)などを製作する事業を立ち上げた。SFの一つの「スチームパンク」というジャンルに的を絞ったデザインが特徴。フィギュアはネット販売中心に2017年1月に発売する。3年目に売上高1000万円を目指す。

 スチームパンクは、産業革命期の時代背景にSFを融合した世界観。欧米などでアンティークなアクセサリー、軍服をまねてデザインしたファッションで楽しまれている。

 製作はダイカスト製造技術を活用。工場で発生する廃材や余材料、不要になったネジなどを利用し、専門家の指導を受けながらブローチなど57点を商品化している。

 同社は自動車向けを主力とするが、電気自動車(EV)の普及など業界環境が転換期にあり、新たな活路として医療やエネルギーなど新規分野開拓を急いでいる。スチームパンク商品もその一環。
日刊工業新聞2016年12月26日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
確かにダイカストはこれから大きな転換期。三光ダイカストはアルミダイカストメーカー。主力の自動車関連の受注を確保しつつ、成長が見込める分野で新規受注獲得に力をいれている。医療機器分野では、これまでに歩行・動作分析などに用いる測定用カメラの取り付け部品のほか、血液透析装置向け部品で受注実績がある。医療機器以外ではエネルギー関連も期待分野。ガス器具のバーナーのヘッド部品で年間約100万個の受注を獲得している。

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