EDは心臓病や脳梗塞の前触れと疑え

「朝立ち」しなくなったら生活習慣の見直しを

 年齢とともに失われていく「男らしさ」、昨今『男性更年期』や『男のアンチエイジング』などさまざまなところで叫ばれています。男たるもの、いつまでも若々しくいられたら、と考えている読者の方も多いと思います。そんな中で、今回はED(勃起障害)の陰に潜んでいる危険性について少々お話を。  EDとは、Erectile Dysfunctionの略で、『性交時に十分な勃起が得られないために、あるいは十分な勃起が維持できないために満足なセックスが行えない状態』と定議されています。  10年以上前のデータでは、40代の20%、50代の40%、60代の60%がEDだと言われています。現在はもっと増えていると考えてよいでしょう。  EDの原因は、陰茎動脈の動脈硬化による血流障害とも言われています。陰茎動脈の直径は1ミリ―2ミリメートルと細い。例えば、心臓の冠状動脈なら直径3ミリ―4ミリメートル、頸動脈(けいどうみゃく)で5ミリ―7ミリメートルですから、細い陰茎動脈は動脈硬化の影響をより受けやすい傾向にあります。  これゆえに、EDは心臓病や脳梗塞(こうそく)の前触れの可能性があると考える研究者もいます。以前は「中高年男性において、EDを自覚すると約2年半後には狭心症発作を起こす」という予測データが報告されています。  EDは最初に表れる生活習慣病かもしれません。そして、認めたくはありませんが、男らしさが薄れていく始まりかもしれません。  「最近疲れやすくて、あっちの方めっきり元気がなくなっちゃたよ?、朝立ちも全然」とぼやく人は、是非一度生活習慣病について見直す事をお勧めします。  とはいえ、勃起については、男性ホルモンであるテストステロンが充分にあることや、精神的にリラックスした状態であること、そして神経や血管の中からNO(一酸化窒素)が出てペニスの血管を広げるという事が大きく作用してきます。  実は年をとってくると、このNOの分泌量が少なくなり、それにより陰茎において充分な血管拡張がなされず、勃起力が落ちてしまうことにつながるのです。最近セックスをしていない人でも、勃起力の衰えは「朝立ち」を見ればわかります。  先ほどにもふれましたが、生活習慣は大きくこれに関係してきます。衰えを自覚している方、また現在はそうでないという方でも、ぜひ生活習慣を見直すきっかけにしてみて下さい。 (文=大澤秀一・医療法人社団直和会 平成立石病院院長)

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