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急性期脳梗塞の血栓をレーザーで溶解、治験始まる

浜松ホトニクスなどがシステム開発
 浜松ホトニクスと浜松医科大学、浜松医療センターは、急性期脳梗塞の血栓をレーザーで溶解する「レーザ血栓溶解治療システム」を開発した。1日から同システムを使った治療法の安全性や有効性を確認する治験を浜松医療センターで始める。2017年度まで治験を行い、4年後の事業化を目指す。

 極細カテーテルの先から血栓だけを選択的に溶解し、血管内皮を傷つけない波長532ナノメートル(ナノは10億分の1)のレーザーを照射する。

 従来の血栓除去カテーテルを使う方法と比べ血管内皮損傷や脳出血などの危険性が低い。

 レーザーで溶解した血栓断片は10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下に細かくなるため、別の部位で再度血管閉塞(へいそく)を起こす可能性は低い。

 「急性期脳梗塞の機械的血栓除去に使う第1選択の治療法となることに期待したい」(岡田裕之開発本部PET事業推進部長)としている。

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日刊工業新聞2016年12月1日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
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