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マツキヨの「ガイジンさんいらっしゃい!」大作戦!

「来日客特化型店」有楽町モデルを他地域にも。インバウンド売上高500億円弱目指す
 マツモトキヨシホールディングスはインバウンド関連の売上高について当面、小売り売上高の10%(約480億円)近くを目指す。マツキヨの免税対応店は現在約120店。売上高は昨年10月までで小売り売上高の約2%(約100億円)だった。ただ、この数字は中国の銀聯カードを利用した訪日客だけのため、実際はこれより多いとみられる。今後は訪日外国人に対応した店舗を増やすほか、訪日外国人に特化した形の店舗を展開するなどで売上高を拡大していく。

 今後はこれまで120店だった、インバウンド対応店を今期(2016年3月期)上期中に全店の1割、約150店に拡大する。また訪日外国人に特化した店舗は基本的に店内では外国語対応を強化したり、決済などを迅速化したりする。商品も訪日客に人気の化粧品などの品揃えを拡充する。

 訪日外国人に特化した店舗は1号店を東京・有楽町の商業施設、「イトシアプラザ」に開設したが、今後は訪日客が多い、繁華街や観光地などで特化型店舗を増やしていく。一連の拡充策でインバウンド売上高を拡大していく。

 さらにショッピングセンター(SC)などで始まった入居する店舗で訪日外国人が購入した商品をカウンターで一括して免税対応する方式にも乗り入れるなどで一段と利便性を向上させる。 インバウンド対応をめぐっては、百貨店が都市部店舗で売り上げを伸ばしている。スーパーでもイオンが15年度上期中に500店に対応店を拡大する方針など積極策を展開している。マツキヨHDでは、訪日外国人客の土産に人気の化粧品や、医薬品などを中心に扱っている強みを生かし攻勢をかける。
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日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
訪日外国人は百貨店ばかりに任せておけない!?スーパーやドラッグは今後どう取り込むか。知恵の絞りどころだ。

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