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トヨタの新設計思想エンジン、第2弾は次期「カローラ」に搭載

2000ccで19年に投入。世界で年間100万基規模を生産
トヨタの新設計思想エンジン、第2弾は次期「カローラ」に搭載

次期カローラに新型エンジンを搭載(北米向け現行モデル)

 トヨタ自動車は2019年に、新型の排気量2000ccガソリンエンジンを投入する。新設計思想「TNGA」に基づき開発し、世界最量販車「カローラ」次期モデルなどに搭載。日米欧など世界で年間100万基規模の生産体制を整える。投資額は数百億円の見込み。新型エンジンの展開で電動化車両だけでなく、ガソリン車の競争力も高める。

 TNGAエンジンでは17年初に生産を始める同2500ccに次ぐ第2弾。生産数は第1弾のエンジンに比べ、倍程度の規模になる。

 新型エンジンは直列4気筒エンジン「AR型」の後継。「当初想定より性能が高くなった」(トヨタ幹部)とし、現行エンジンで言えば同2500cc相当のパワーが出るという。19年投入予定の次期カローラやセダン「カムリ」次期モデルの一部グレードをはじめ、トヨタのさまざまな量販モデルに搭載する。

 上郷工場(愛知県豊田市)から生産を開始。海外では公表済みのポーランドのほか米ケンタッキー州、中国・天津市、広州市の工場で生産する。搭載車種などに応じてブラジルや米ウエストバージニア州の工場での生産も検討する。

 生産ラインは、投資額を従来比4割低減する新思想に基づくライン(年産能力10万8000基)を展開する。全ラインを新設した場合、総投資額は400億―500億円に上るが、既存ラインの改造も活用して極力抑える。
日刊工業新聞2016年11月21日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
TNGAは15年末発売の「プリウス」が車両としての導入第1号だが、パワートレーンを含めた全面導入は17年発売の次期カムリから始まる。TNGAエンジン第1弾の同2500ccエンジンは上郷工場や米ケンタッキー州、ウエストバージニア州の工場で生産する予定。

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