日本のICT企業は「仮想発電所」のプラットフォーマーになれるか

NECが司令塔で実証、18年度の事業化を目指す。

 NEC、東京電力ホールディングス(HD)、三井物産など9社は仮想発電所(バーチャルパワープラント)の実証事業で、電力不足の解消など需給調整に備える電源として、2016年度は9630キロワットの確保を目指す。家庭やビルなどにある蓄電池をIoT(モノのインターネット)で束ねて実現する。5年後には5万キロワット以上に拡大し、調整力としての存在感を高める。NECは実証で技術や事業モデルを検証し、18年度の事業化を目指す。  NECが代表を務める9社の事業が、経済産業省のバーチャルパワープラント構築実証事業に採択された。電力が不足すると家庭などで使われている蓄電池に少しずつ放電してもらい、不足分を補う実証を展開する。  NECは家庭の蓄電池の制御を担当。同社製蓄電池を家庭にレンタルするONEエネルギー(東京都港区)の利用者に実証参加を働きかけ、16年度は計1000キロワット以上の確保を目指す。三井物産は工場やビルなどの産業用蓄電池、積水化学工業は同社が販売する住宅で蓄電池を確保する。  NECは情報通信技術(ICT)を活用し、複数の蓄電池を監視しながら充放電を指示する「アグリゲーター」の機能を実証する。また、電力会社とアグリゲーターの間に入り、手当てしたい電力量を各アグリゲーターに振り分けるシステムも検証する。  経産省は仮想発電所の実証を展開し、20年度までに5万キロワットの調整力の確保を目標にしている。束ねる電源が増えるほど供給できる電力量が多くなるので、事業化も近づく。

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