電力自由化カウントダウン!東電とソフトバンクが提携を検討する理由

「電力料金と通信料金をセット割引します!」で契約者を囲い込めるか

新たな電力市場

 東京電力が携帯電話事業者、ポイントカード、ガス会社などとの提携を検討しています。関東地区で既存の顧客(電力の契約者)を囲い込み、関東以外は他の電力会社から顧客を獲得する狙いです。  自由化によって家庭・中小事業所が電力会社を自由に選べるようになります。その市場規模は7兆5000億円。契約数でいうと8000万件以上です。個人的には契約数がリアリティのある数字と思っています。家庭だと7678万件が新たに電力会社を切り替える可能性がでてくるからです。  東電は当面、関東エリアの契約者を守る立場です。契約者のつなぎ止めに異業種が持つ家庭や個人との接点が魅力であり、武器となります。  異業種との連携で単純に考えられるのが「電力料金と一緒に通信料金の支払うと割引します」、「ガスと電力を一緒に購入すると割引になります」などのセット割です。他にも「電力料金を支払うと提携カードにポイントが貯まり、買い物に使えます」といったポイント付与もあります。いずれも家庭や個人を営業ターゲットとした企業同士だからできるサービスです。  ソフトバンクモバイルと協業に向けた交渉を始めた理由について東京電力は13日の会見で「新しい価値を創造できるから」と説明しました。スマートメーターが普及すると30分刻みで電力の使われ方がわかるようになります。  そのデータとインターネットを融合し、生活を支援するサービスを検討したいと語っていました。詳細なサービス内容は明らかにしていませんが、電力と通信といった業態の垣根を越えたからこそできるサービスとなる思います。  <紙面掲載記事>  東京電力は13日、ソフトバンクモバイルと協業に向けた検討を始めると発表した。両社は電力販売と通信・インターネットを組み合わせた新サービスを検討し、2015年度上期中に協業の基本合意の締結を目指す。東電は全国展開ではソフトバンクモバイルと協議し、関東地区では他の通信事業者とも協業を検討する。  東電はソフトバンクモバイルから詳細な提案があり、協業の優先交渉先に決めた。電力と通信のセット販売にとどまらず、エネルギー使用量が詳細にわかるスマートメーター(通信機能付き電力量計)とインターネットを融合した家庭向け新サービスの開発を目指す。東電は16年4月の電力小売りの全面自由化後、既存の契約先を維持するため家庭と接点のある異業種との協業を検討している。

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