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「緑茶飲料」秋の陣。王者・伊藤園は品揃えの豊富さ、サントリーは?

「緑茶飲料」秋の陣。王者・伊藤園は品揃えの豊富さ、サントリーは?

紅葉パッケージ商品のお〜いお茶など店頭占拠効果狙う

 緑茶飲料業界、秋の陣始まる―。伊藤園とサントリー食品インターナショナルの大手2社が、秋限定デザイン商品を相次いで発売する。伊藤園は紅葉デザイン容器の「お〜いお茶」「同絶品ほうじ茶」など計8商品を22日から順次、発売。サントリー食品インターナショナルは「伊右衛門」を夏から秋の味にリニューアルし、パッケージも変更して23日に発売する。酒類大手は秋限定の第3のビールも発売しており、猛暑の中で店頭では早くも“秋の戦い”が幕を開けた。

 両社が競って秋限定パッケージ商品を売り出す狙いは、店頭の露出効果だ。スーパーやコンビニエンスストアも“秋限定商品入荷”とPRできるため、売り場スペースを獲得しやすい。

 伊藤園は2015年8月下旬に紅葉パッケージ商品を発売し、販売金額シェアが8月の40%から9月は43%まで上昇した。今回も同様の効果を狙う。緑茶に加え、濃い茶やほうじ茶、抹茶入りお〜いお茶などと多品種で紅葉パッケージを展開し、品ぞろえの豊富さをアピールする。

 サントリー食品は15年5月から、春夏秋冬の季節ごとに緑茶の味を変える商品戦略を展開している。秋の訪れに合わせて発売する秋の伊右衛門は、熟成して香りを引き出した寝かせ茶葉を使用し、香ばしく深い味わいを実現した。パッケージは紅葉に加え、黄色のイチョウ葉をデザインした。500ミリリットルペットボトルのほかに自動販売機でも展開する。
日刊工業新聞2016年8月22日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
日本の気候が大きく変わってきている。最近は「春」と「秋」が短くなっているように感じるのは自分だけだろうか。季節限定商品のあり方も変化していかざるを得ない。

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