熊本・秀岳館、夏も準決勝で涙。“あの監督”の挑戦は続く

 春の甲子園はきょうが準決勝。各校とも好勝負を繰り広げてベスト4に名を刻んだ。そのひとつ、9回2死からの逆転サヨナラで勝ち上がった熊本県の秀岳館高校を率いる鍛治舍(かじしゃ)巧監督は、産業界でも知る人が多い。  かつてのアマチュア野球の名選手。社会人ではパナソニックひと筋で、野球部の監督もつとめた。その後、広報・宣伝部門の実績を積んで専務役員に就任し、ビジネスマンとして名をあげた。激動期の同社にあって、思い切りが良く、かつ情の深い熱血漢として担当記者らに慕われた。  並行して地元のリトルリーグの指導を続け、世界大会に足跡を残した。長年、高校野球のテレビ解説でもおなじみの存在だったから、今大会は監督としての“凱旋(がいせん)”だ。文武両道の、異能のリーダーである。  鍛治舍さんがビジネスの世界を退き、秀岳館に転じたのが2014年。2年目の昨秋、九州大会で初優勝して同校として13年ぶりの甲子園出場をつかんだ。センバツの快進撃に続き、夏にも活躍がみられるかもしれない。    多くの企業にとって4月は人事の季節。異能とは言わずとも、新たなリーダーが頭角を現すチャンスである。停滞している日本経済に春の風を吹き込み、大いに盛り上げてほしい。

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