来年のガス自由化で「関西電力vs大阪ガス」仁義なき戦いの行方

ガス市場、新興勢力のシェアが5年後に2倍に?電力・ガスの総合企業は誕生するか

 都市ガスの小売り市場における新規参入事業者のシェアが、今後5年間で2倍近くに高まるとの推計結果を、調査会社の富士経済(東京都中央区)がまとめた。2017年4月のガス小売り全面自由化を追い風に、電力会社などの新興勢力がシェアを、熱量ベースで15年度の8・6%から20年度には16・7%まで伸ばすという。家庭向けの電力市場で攻勢をかける大手都市ガス各社が、今後は一転して守勢に回りそうだ。  富士経済は都市ガス事業やガス事業の周辺ビジネスについて、20年度までの市場の推移を調べた。都市ガスの小売り市場の規模は、15年度は暖冬や工場稼働率の低下による需要減退、原料価格の急落で熱量、数量、金額とも前年度を下回った。  だが、今後は導管の延伸やガス火力発電の増加などで需要が上向き、金額ベースで15年度の3兆7000億円から、20年度には3兆9500億円に拡大すると予測。  この中で新規参入事業者のシェアは、従来の大口需要家向けに加え、17年4月から家庭向けの小売り事業が自由化されることもあり、熱量ベースで16年度から5年間で8・1ポイント上昇すると試算した。  都市ガス事業者間などで行う卸売りの市場規模は、金額ベースで15年度の5000億円から17年度には5700億円に拡大し、20年度には7000億円市場になると推計。この中で新規参入事業者のシェアは、熱量ベースで15年度の50・1%から17年度には55%、20年度には60%に高まるとした。  都市ガスの卸売事業はすでに自由化されているものの、やはり17年4月の小売り全面自由化を機に、原料の調達で強大な購買力を持つ電力会社などの動きが、さらに活発化すると見込んだ。  電力各社は東京ガスをはじめ、16年4月の家庭向け電力小売り自由化を受けて新規参入した都市ガス大手などに、シェアを徐々に切り崩されている。だが、17年4月のガス小売り全面自由化後は攻守が逆転し、都市ガス各社がガスの小売り市場や卸売市場で、電力会社などの激しい攻勢に直面しそうだ。 <関連記事>

続きを読む

特集