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人とロボット、自然に会話できる日は来るのか?NTT、AI技術の開発加速

人とロボット、自然に会話できる日は来るのか?NTT、AI技術の開発加速

複数のロボットを使った複雑対話技術(NTTコミュニケーション科学基礎研究所の内覧会)

 NTTが人工知能(AI)技術の開発を加速する。グループ一体で取り組みを強化するため、AI技術の総称を「corevo(コレボ)」に統一。IoT(モノのインターネット)・ビッグデータ(大量データ)時代を見据え、外部企業との連携を加速しcorevoの開発と実用化を急ぐ。これにより高齢者の見守りやコールセンター支援など多様な分野で社会的な課題に対する解決力を高め、産業競争力の強化につなげる。

感情・心理を理解


 corevoは造語で、パートナー企業と革新を起こすという思いを込めた。技術領域は、人の発する情報から意図・感情を理解する「Agent―AI」や、人の心や身体の情報から心理を理解する「Heart―Touching―AI」など四つで構成する。

 Agent―AIは人との高度な対話を実現する技術で、音声認識はその一つ。電話会社のNTTにとって「音声に強いこだわりがある」(篠原弘道副社長)という。

 最近では100デシベルの騒音下でも高精度な音声認識を可能とする「インテリジェントマイク」を開発。さらに、特定の話者の音のみを認識する技術についても開発にめどを付けた。例えば車の中で運転席と助手席で会話している際、運転席の声だけを拾える効果が期待される。このためカーナビゲーションシステムへの適用を視野に入れる。

 篠原副社長は次のステップとして「ある人が場所を移動しても、その人の声だけを追随できる技術を確立する」と話す。
 
 また訪日外国人の増加に伴い、多言語化はAgent―AIの開発にとって欠かせない技術。今後、アジアを中心に言語を増やすほか、日本語の方言にも対応する。現在までに大阪弁と九州弁を認識できており、今後は北海道や東北の方言も追加する方針だ。

 さらに声の抑揚を変えることで、本人の声色を変えずに話し方だけを変える音声合成技術も研究する。例えば自分の声でしっかり話せない障がいのある人が、健常者のように抑揚をつけて話すことができるという。

雑談技術は幼稚園児レベル


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(文=清水耕一郎)
日刊工業新聞2016年6月14日 電機・電子部品・情報・通信2面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
AIに会話をさせる技術から派生して、カーナビや広告、アートに使われる技術も生まれているようです。グループを超えて、さらなるサービスへの展開が期待されます。

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