シャープはまだまだ太陽電池で頑張る!?夏に家庭用で業界最高パネル

出力256ワット、パナソニックを上回る。変換効率競争で業界が火花

出力256ワットのシャープの太陽光パネル

 シャープは8月、出力256ワットの家庭用太陽光発電パネル「ブラックソーラー」を売り出す。太陽光を電気に変える変換効率はパナソニックを0・1ポイント上回った。京セラと三菱電機も高効率化した家庭用パネルを相次いで発売する。各社とも、効率競争を常にリードし、「業界最高」を売りにしてきたパナソニックや東芝と真っ向勝負する。  「パナソニックや東芝に競合していく製品だ」。25日、都内で開いた太陽光発電パネルの発表会で、シャープソーラーシステム事業部の五角博純事業部長代理はこう宣言した。パナソニック、東芝の高効率パネルは業界関係者から「プレミア製品」と呼ばれるほど、差別化されている。その市場にシャープが宣戦布告した。  シャープの256ワットの新製品は、太陽電池セル48枚を組み合わせたパネル。これまでは42枚構成の220ワットが最高だった。セルが多いと出力が高まり、発電量が増えるが、単純に枚数を増やすとパネルは大型化するだけ。低価格を強みとする中国メーカーが扱う280ワットや300ワットのパネルは、60枚や72枚のセルを並べた大型サイズ。このため、日本の狭い住宅の屋根には不向きだ。  変換効率が高いほど同じパネル面積でも出力が高く、狭い場所を有効活用できる。効率アップが各社の技術の見せどころだ。シャープは、通常は表面にある銀色の配線を裏面に形成したバックコンタクト式(裏面電極)構造のセルを採用。配線が太陽光を遮らず、セル全面を発電に使えて効率が高い。 (文=松木喬)  シャープは2017年3月期に太陽電池などのエネルギーソリューション事業の黒字化を目指す。16年3月期は184億円の営業赤字だった。傘下入りを決めた台湾・鴻海精密工業の調達網を活用して架台や樹脂シートなど太陽電池モジュール用部材コストを低減。生産工程の効率化や、間接部門の集約などの合理化を進める。  住宅用エネルギー管理システム(HEMS)と連携する冷蔵庫や照明器具などの製品を増やし、住宅向けエネルギー関連事業全体で販売を伸ばす。  欧州では16年度内に太陽光パネルの販売を再開する予定で、このほか米国や東南アジアへの展開も視野に入れる。低迷する国内市場の販売減を海外市場の販売で補う考えだ。  12―13年に20%台だった国内シェアは15年度に約19%に落ち、販売店数も2割程度減ったと見られる。26日には大阪に販売店を集め、鴻海の郭台銘会長やシャープ次期社長に内定した戴正呉副総裁の連名の書面を配布し、太陽電池事業の継続を誓約する予定だ。

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