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電波も見た目も良好!観光地向けWi-Fiアクセスポイントが登場

NTT西日本が熊本市動植物園で実証中
 NTT西日本は観光地用に、美観を損なわず電源も確保できる無線LAN規格のWi―Fi(ワイファイ)用アクセスポイント(AP)を開発した。APを発光ダイオード(LED)照明の中に設置する方式と、地面に埋設する方式の2種類用意した。無線通信サービスのWi―Fiを無料で整備し、外国人も含む観光客誘致を図る地方自治体や商店街向けに、Wi―Fiシステムの受注強化に結びつける。

 このサービスを試行するため、熊本市動植物園(熊本市東区)の屋外Wi―Fi設備として、LED照明10カ所と埋設2カ所にAPを設置した。熊本市は無料でスマートフォンなどの端末からインターネットにつながるサービスとして、入場客に5月31日まで提供する。Wi―Fiと全地球測位システム(GPS)により入場客の位置を分析して、入場客ごとに適した園内イベント情報の配信や、人気エリアの即時的な把握なども試みる。

 Wi―Fiと端末をつなぐAPはこれまで、商店街のアーケードの支柱や軒下などにそのまま設置され、電源の配線も含め景観を損なう場合があった。LED照明に設置すれば隠せるほか、照明の電源で給電できる。埋設型は照明がない場合に適し、地下に配線を敷いて給電する。しかし、高所での作業や掘り起こす作業で施工コストが高くなるため、施工技術も改善して実用化を図る。
日刊工業新聞2015年04月28日 電機・電子部品・情報・通信面
三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
熊本市動植物園での実証期間中は、専用のスマホアプリ「くまズー」を使った園内スタンプラリーを行うとか。土日祝日にはスマホの貸出もするようです。

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