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トヨタ、ハイブリッド車の電池再利用を拡大

2代目、3代目「プリウス」が対象。まず日米でスタートし新会社設立も
トヨタ、ハイブリッド車の電池再利用を拡大

3代目プリウス搭載の電池パック(カットモデル)

 トヨタ自動車は、ハイブリッド車(HV)から取り外した電池の一部を再組み立てし、再び車載用として使う再構築・再利用(リビルド・リユース)事業を拡大する。再利用できるモジュールを組み合わせて電池パックとする取り組み。国内で回収から搭載までのスキームを確立したのに続き、米国でも始めた。今後、同事業を手がける新会社や新拠点の設立も検討する。

 対象とするのは、2003年発売の2代目「プリウス」と09年発売の3代目プリウスに搭載されたニッケル水素電池。発売時期や販売台数の多さ、電池の構造が近いため再生しやすいことなどを理由に、まずは2車種に限定した。HV用電池のリビルド・リユースは自動車メーカーで世界初となる。
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日刊工業新聞2016年4月26日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
トヨタのHVの世界販売累計台数は900万台。まず車の買い替え時の下取りや廃車時にトヨタ系販売店や外部の業者に持ち込まれた対象車種からHV用電池を取り出す。2・3代目「プリウス」の電池モジュール数は28個。評価、再構築を担当電池製造子会社のプライムアースEVエナジーが担当。回収した電池モジュールの状態を点検し、HV用電池パックとして再構築する。リビルド電池は販売店向けの補給部品。新品の電池と比べ低価格で、事故車の修理や長期利用後の交換用としての需要が見込める。

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