産油国「増産凍結」で足並み揃うか?

世界が注目のドーハ会合17日開催

需給引き締め効果は薄いとの声も・・・

 石油輸出国機構(OPEC)加盟各国にロシアなどを加えた主要産油国が、17日にカタールのドーハで会合を開き、原油の需給調整について協議する。焦点の増産凍結について市場では、合意を織り込む格好で買い圧力が強まっているが、経済制裁の解除を受けて増産を進めるイランなどは、凍結に強く反発している。増産凍結で一致しても需給引き締め効果は薄く、原油相場の上昇は長続きしないとの見方が強い。  会合では米シェールオイル事業者の市場参入などを引き金とする過剰生産について協議する。15カ国程度が参加する見込み。油価の大幅下落を受けてサウジアラビア、ベネズエラ、カタール、ロシアの4カ国が増産凍結を提唱し、他の産油国に同意を求めていた。  経済制裁発動まで日量400万バレルと、OPECでサウジに次ぐ第2位の生産量を誇っていたイランは、シェアが回復するまで増産を続けるとしている。ただここにきて、一定水準の増産をイランに認めることで、決着を目指すとの観測が広がる。  12日には欧米の報道機関が、仮にイランが同調しなくても、サウジとロシアは増産凍結に踏み切ることで一致したと伝えている。  市場ではイランなど一部を除き、増産凍結で決着するとの期待感から買いが膨らんでいる。ニューヨーク市場の米国産標準油種(WTI)先物は、期近の5月渡しが12日に終値で1バレル=42ドル17セントと4カ月半ぶりの高値を付け、その後も41ドル近傍で推移している。  ただ増産を見合わせるだけでは過剰在庫の圧縮につながらず、需給引き締め効果は限定される。また油価が上がれば、この間の原油安で採算が悪化し、操業が停止中の米シェールオイルの生産が盛り返すのは確実だ。  ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「何らかの合意に至れば、油価はいったん1バレル=45ドル付近まで上がるが、その後は35―40ドルのレンジに戻るだろう。(交渉決裂なら)ネガティブサプライズとなり、30ドル近辺まで下がる」と見通す。 【ニッセイ基礎研究所専務理事・櫨(はじ)浩一氏/価格変動限定的】  今回増産凍結で合意するかは分からない。ただ合意の有無にかかわらず原油価格の変動は限定的だろう。合意しても減産するわけではなく、合意しなくても市場に大きな失望を与えない。問題は米国や中国の景気の先行き。原油の需要が拡大しなければ価格は上昇しない。 【第一生命経済研究所主席エコノミスト・西浜徹氏/50ドルで良い方】  今回の会合で増産凍結の合意に至るかは不透明だ。仮に合意できても減産ではないため、WTIは1バレル=50ドルに届けば良い方だろう。これまで売られすぎた反動としての買い戻しの範囲にとどまる。合意できなければ上値は重く、同35―40ドルで推移するだろう。

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