ニュースイッチ

西武の観光列車「52席の至福」の全貌が明らかに!

車内は木材を基調に落ち着いた雰囲気
 西武鉄道は14日、17日から運行を始める観光列車「52席の至福」の車両を公開した。52席の至福は西武鉄道が初めて手がける観光列車。ブランチとディナーの2コースを提供する、定員52席のレストラン列車で、料理はつきぢ田村の田村隆氏など4人の有名シェフが監修。土日を中心に、池袋や西武新宿から、西武秩父までを運行する。

 車両は通勤列車の4000系を改造し、建築家の隈研吾氏が外観と内装のデザインを手がけた。外観は青を基調に、秩父の四季や武蔵野を流れる荒川などを表現している。

 4両編成の車内は、沿線地域で生産する木材の西川材や伝統工芸品の柿渋和紙を使用したほか、車内とデッキの仕切りには秩父銘仙を使用するなど、木材をふんだんに使ったデザインで、落ち着いた色調となっており、高級レストランのような雰囲気。

 ターゲットは、30代以上の女性や、シニア層などで、ゆっくりと食事をしながら、景色を楽しむというのがコンセプト。結婚式などができるイベントスペースもあり、「いろんな用途で使ってもらえる列車にしたい」(西武鉄道)と言う。
 
 ブランチコースは池袋駅と西武新宿駅を10時台に出発し、4品を提供。ディナーコースは池袋駅と西武新宿駅を17時台に出発し、ウェルカムドリンクのほか5品を提供する。

 料金はブランチコースが1人1万円、ディナーコースが同1万5000円となる。4月はブランチ、ディナーともにすでに満席で、5、6月もブランチコースは完売。7月以降の予約は5月上旬から、専用のウェブサイトで受け付ける。

 
日刊工業新聞2016年4月15日
高屋優理
高屋優理 Takaya Yuri 編集局第二産業部 記者
観光列車は運行本数が少ない地方の路線などが多いのですが、西武鉄道は沿線人口も多く、路線も多い通勤列車。本数が多い中で、観光列車を運行するのは、それなりの工夫が必要になりそうです。

編集部のおすすめ