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日本トランスオーシャン航空、22年ぶり新機材

ボーイング737-800型機が就航
日本トランスオーシャン航空、22年ぶり新機材

JTAの社員に見送られて那覇空港を出発する737-800公式初便の福岡行きNU050便

 日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)は2月10日、ボーイング737-800型機の初号機を公式に就航させた。22年ぶりの新機材で、現在12機運航している737-400を2020年3月末までに順次置き換えていく。

機内に沖縄らしさ


 12機導入する737-800の座席数は165席で、クラスJが20席、普通席が145席。145席または150席の737-400と比べて15席以上増えた。内装はLED照明や本革シートなどを備える、日本航空(JAL)の国内線新仕様「JALスカイネクスト」と同等とし、JALグループで内装を共通化した。

 沖縄らしさを乗客に体感してもらうため、クラスJのヘッドレストカバーには、沖縄の伝統工芸「紅型」デザインを採用。LED照明のパターンは、JALが沖縄路線で展開するものに加えて、JTA独自の「エメラルドグリーン」を用意する。機内エンターテインメントのビデオやオーディオの番組も、沖縄らしいものを揃える。

 那覇空港で開いた就航式典で、JTAの丸川潔社長は「安全性と安定性、ゆったりとした居住空間と快適性を備え、おそらく現在の国内では最高品質」と、737-800によるサービスに自信を示した。

就航前に臨時投入


 737-800は当面、那覇-福岡線と宮古線の2路線で、1日2往復ずつ計8便を運航予定。しかし就航前の6日から9日までの4日間、従来機の故障に伴う代替機として急遽投入した。6日は那覇-福岡線1往復と宮古線3往復、7日は宮古線2往復、8日と9日は就航日の10日と同じく福岡線と宮古線を1日に各2往復ずつ運航した。

 公式な初便となったのは、10日の那覇発福岡行きNU050便。乗客161人(うち幼児2人)と乗員8人(パイロット2人、客室乗務員6人)を乗せて那覇を午前7時12分に出発し、福岡には午前8時43分に到着した。那覇を出発する際は、社員が横断幕を手に見送った。また、10日は737-800による運航便全8便の乗客全員客に、トートバックなどオリジナルグッズをプレゼントする。

 丸川社長は「厳密な意味での初便を楽しみにしていた方には申し訳ない」と謝罪するとともに、JTAとしての公式就航日は2月10日であると述べ、理解を求めた。

 2015年に沖縄県を訪れた観光客数は776万3000人で、過去最高を記録。需要が拡大すると共に、空の便もLCCの参入など競争が激化している。丸川社長は737-800就航について、「お客様も社員も期待しており、(新機材投入の)機会を生かして発信していきたい」と抱負を述べた。

運航スケジュール
那覇-福岡線
NU050 那覇(07:10)→福岡(08:45)
NU053 福岡(09:25)→那覇(11:10)
NU060 那覇(18:00)→福岡(19:40)
NU065 福岡(20:20)→那覇(22:00)

那覇-宮古線
NU559 那覇(11:50)→宮古(12:40)
NU560 宮古(13:15)→那覇(14:00)
NU565 那覇(14:40)→宮古(15:35)
NU564 宮古(16:10)→那覇(16:55)
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
TAの22年ぶりとなる新機材、737-800が今朝公式に就航。代替機としては6日から投入されていました。JTAでは公式就航日を2月10日にしています。

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