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通訳案内士が外国人観光客に「定番」以外のニッポンを紹介

トラベリンスが旅行者と個人ガイドをつなげるマーケットプレイスを開始
 トラベリエンス(東京都台東区)は、訪日外国人旅行者と日本人旅行者向けに、インターネット上で地方創生を目指す旅行ガイドブック「Planetyze(プラネタイズ)」のサービスを20日から始めた。旅行ガイドブックで気に入った場所を選ぶと、旅程表を簡単に作成でき、その場所に精通した通訳案内士にガイドしてもらえる仕組み。

 従来のガイドブックなどと差別化された点は三つ。まず京都などの「定番」以外の観光地の情報を積極的に提供する。外国人への情報提供で経験豊富な元ジャパンタイムズ出版部長の笠原仁子さんを日本版編集長として迎え、「外国人が旅行したい場所を発見できる」ように工夫をしたオリジナル記事を発信する。
 
 二つ目は旅程表をワンストップを作成できること。ガイドブックに掲載されている記事を読み、気に入った場所を旅行カレンダーに追加、旅程表として印刷・ダウンロードが可能。また、旅程表を作るのが難しい旅行者のために、通訳案内士が旅程を提案するサービスも提供する。

 三つ目は通訳案内士によるツアーマーケットプレイス。日本全国の通訳案内士によるオリジナルツアーを提供していく。訪日外国人のニーズをふまえ、ガイドの自己紹介動画をつける。その結果、ガイドの語学力や知識、人柄を知ったうえで納得してツアーに申し込むことができる。今後、ホテル予約や航空券予約、旅行会社のツアーなどラインナップを拡充していく予定。

 トラベリエンスは2013年3月から通訳案内士による訪日外国人旅行者向けの観光ツアー
を提供。「新しい旅のスタイルを創る」ことをミッションにしたベンチャー。
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明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
最近、世界中でよりユニークな旅を求めるニーズが急速に高まってきている。それを促進しているのがマーケットプレイス。個人ガイドが自分のオリジナルツアーの内容を投稿し、参加したい旅行者が申し込みをする。旅行会社のツアーなどとは一味違ったユニークな体験ができる点が人気を呼んでおり、インバウンドの可能性を広げる。通訳案内士には資格が必要で、都道府県知事の登録を受ける必要がある(14年4月時点で約1万8000人)。今後はトラブル発生時の補償などの枠組みも重要になる。

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