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中小企業でもロボット導入じわり―明治合成、アーム型ロボ拡充

射出成形のゲートカットに使用
中小企業でもロボット導入じわり―明治合成、アーム型ロボ拡充

通電検査に使われているロボット

 明治合成(宮城県大崎市)は約1000万円を投じ、ファナック製のアーム型ロボット2台を導入する。1月中に1台、4月をめどに1台を立ち上げる。射出成形品のゲートカットなど、これまで人力でやっていた作業をロボットに置き換える。片瀬社長は「これからも年間1―2台ずつ導入し、人の作業から切り替えたい」としている。

 ロボットが24時間稼働した場合、1年半で費用を回収できるとしている。明治合成は数年前にアーム型ロボットの1号機を導入。現在、通電検査用と、インサート成形機に金具を入れるロボットの計2台が稼働する。地域の人手不足が深刻なほか、生産標準化やコスト削減のため、ロボットの導入を拡大する。新たに導入する3号機を使い、ゲートカットを自動化する。画像カメラを使い、切断箇所を把握して切断する。プログラムは自社で組む。

 現在、ロボット担当者は1人のため、専門人材を採用する計画。ロボットの導入は現在、後工程のみだが、片瀬社長は、「将来的は加工工程などにも導入したい」と話している。
日刊工業新聞2016年1月14日 中小企業・地域経済1面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
取材を担当した森崎記者よりコメント「中小企業は人材不足で採用に苦戦しています。特に東北地方は人口減少が進んでおり、ロボット化が進みそうです。多品種少量生産にも対応できるかなどの課題をどう乗り越えるかもポイントです」

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