「BB―8」にみる人間とロボットの関わり方

文=三治信一朗(NTTデータ経営研究所)アニメや映画に学ぶこと

スター・ウォーズの「BB-8」にフィーチャーした特別映像(ユーチューブより)

 ロボットの関わりをアニメ、映画から見いだす人は多い。古くは『鉄腕アトム』『鉄人28号』がある。鉄腕アトムは、人と関わり、人間を守るために戦ってくれた。鉄人28号は人間が操縦するロボットである。搭乗型という意味では『ガンダム』『エヴァンゲリオン』が代表例であろう。人間とシンクロして操作が可能になるという点は、科学の未来を予感させた。  もちろん、忘れてはならないのは『ドラえもん』であろう。ロボットといえば、何でもかなえてくれる未来からの贈り物とのイメージがこのアニメで決定的になったといえる。  ロボットの登場シーンからインスパイアされてロボット開発が進んだのは、技術者の夢を実現させるための力、イマジネーションが触発されたからであろう。これらのロボットと人との関わりは、どのようなコミュニケーション機能、作業内容などを人との関わりから見いだすかという点で、今後のロボット開発者に対して刺激を与え続けるであろう。  最近公開された映画『スター・ウォーズ』最新作におけるC―3PO、R2―D2、BB―8なども人との関わりが絶妙であると考えている。これらはいずれも、その所有者の意図を汲み、感情も盛り込み、時にロボット自身の意地をみせてくれる。  ある意味、人間よりも忠実に人間に仕えてくれるといった「いじらしさ」が表現されており、時に人を助け、励ましてくれる。こうしたロボットは夢物語かというと、ある意味で、実現されつつあるとも考えている。  人型を含めて、二足歩行ロボットは、既にさまざまな機関で実用化されている。作業環境次第ではあるが、人間と共存することも可能になってきている。また、知能という面では、人工知能(AI)などの大幅な向上で、認識レベルも大きく向上しつつある。人と同様の視聴覚も、各種センサーで追いつきつつあるところである。  こうしてみると、今後考えなければならない方向性がいくつか浮かび上がってくる。一つは、人間とロボットの正しいコミュニケーションの在り方である。どちらが主で従であるのかということと、ロボットに何をさせるのか期待するのかを、使用者側が考えていく必要がある。  もう一つは、人と共存するロボットの実用段階に来た今、ロボット技術者自身がどんなロボットを開発したいのかを夢想する機会をもっと作り、夢の表現力そのものも向上させることを期待したい。  

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