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“爆買い青田買い” ビックカメラが中国・春秋航空と提携

松屋も交通銀行のカード顧客取り込む。大手流通業が現地企業と組む
“爆買い青田買い” ビックカメラが中国・春秋航空と提携

ビックカメラは訪日外国人取り込みに力を入れている

 大手流通業が訪日外国人の誘客で海外企業との提携を進めている。ビックカメラが22日、中国で格安航空会社など旅行事業を展開する春秋グループの中核企業、上海春秋国際旅行社集団有限公司と提携を発表、百貨店の松屋は中国の銀行と組むほか、今後は東南アジアの銀行など提携先を増やす方針。訪日外国人の取り込みも、ただ国内で手をこまぬいているだけでなく、現地有力企業と太いパイプを築いた上で誘客する取り組みが始まった格好だ。

 ビックと春秋グループの提携では、ビックが「春秋航空日本」の第三者割当増資を引き受ける投資事業組合に約10億円を出資し持ち株比率を6、7%とし日本法人と連携を強める。

 また春秋グループの航空会社や旅行会社を利用して日本に訪れる旅行者に消費税分8%に加え、6%程度の割引率のあるクーポン券を配布する方向で検討している。春秋グループのホームページやSNSでも優待クーポンを優先配布する。

 一方、松屋は中国の交通銀行や商工銀行と組み、同社のカード顧客を対象に5%程度の割引を付与するほか、銀座本店のレストランでの優遇策も展開している。同社では来年からタイのカシコーン銀行と組んで同じような施策を展開する方向だ。今後も東南アジアの銀行などと組んで現地から誘客を強化する考えだ。

 訪日外国人が増加傾向をたどるなか、大量の顧客基盤を持つ企業、例えば航空会社や銀行、さらに地元の商業者などに国内の流通業がアプローチし、ピンポイント提携で“爆買い青田買い”する動きは今後活発化しそうだ。
 
ニュースイッチオリジナル
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
爆買い対応も現地の有力企業と組み、訪日前に顧客を獲得する戦略が広がりを見せています。 今後、現地での〝青田買い提携〟も増えそうです。

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