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カーエアコンの技術応用し日本酒酸化を防ぐ―デンソー、「SAKESAVER」を発売

 デンソーは飲み残しの日本酒の酸化を防ぐ「SAKESAVER(酒セーバー)」を発売した。開封した4合瓶に高密閉度の栓を差し込み、その上から本体をかぶせると自動で内蔵ポンプが作動。真空に近い状態にする。

 2014年に発売したワイン用の第2弾。味が変わる原因の酸化を抑える。2週間保存しても通常の3―4日後の状態に保てる。

 開発に協力した関谷醸造(愛知県設楽町)の総杜氏(とじ)を務める遠山久男専務は「甘みがある酒、米の味わいを楽しむ酒は特に効果的」と評する。実勢価格は1万―1万2000円(消費税抜き)。デンソー子会社のサイトで販売する。

 単3電池2本で駆動。瓶内の空気をポンプで吸い上げ、本体と瓶の隙間から排出する。カーエアコンの技術を応用した。適量をおいしく飲む習慣をサポートし「日本酒市場の活性化につながれば」(平野富広アフターマーケット・フリート・新事業グループサービス部理事)と期待する。
日刊工業新聞2015年12月21日 新製品フラッシュ面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
関谷酒造はデンソーの地元愛知の有名酒蔵。地元同士のコラボレーションで新たな商品を開発した好例です。それにしても、デンソーはハンドクリームを開発したり、本業で培った技術や知見をまったく新しい製品開発に活かすのがうまいです。見習いたい。

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