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ソルガムきびできれいになる旅#01 米国・ロサンゼルスを巡る

セレブを中心に高まる健康志向
ソルガムきびできれいになる旅#01 米国・ロサンゼルスを巡る

小麦の代替として注目が高まるソルガムきびの粒

**米国で定着、グルテンフリー
 健康志向が高まる米国で、注目が高まっているのが、食生活からグルテンを含む穀物を排除する「グルテンフリー」だ。

グルテンは小麦、大麦、ライ麦などの穀物から生成されるたんぱく質の一種。小麦粉からパンなどを作ると、生地を膨らませて、弾力も生み、食感や味を格段に良くする。その一方で、ここ数年、カロリーよりも肥満に直結する指標として注目されている、血糖値が上昇するスピードを表す「GI値」が高く、パンなど小麦加工品が主食で、肥満に悩む人が多い米国では、肥満の原因と捉えられつつある、グルテンをなるべく摂取しないようにする動きが広がっている。

 米国の食品市場では、小麦粉の代替として、玄米粉や米粉、タピオカ粉などを使うグルテンフリー食品の米国における市場規模が年々拡大している。米国の市場調査会社ミンテルによると、2015年のグルテンフリー食品の売上高は116億ドルと推計されており、13年に比べて倍増する見通し。食品カテゴリー全体の売り上げにおけるグルテンフリー食品の割合も、13年の2・8%から15年には6・5%にまで拡大する見込みになっている。

 米国の健康志向の高まりは、流通市場にも変化を起こしている。全米でここ数年、オーガニックを売りにした高級食品店「ホールフーズ」が店舗を広げている。ホールフーズにも、グルテンフリー食品のコーナーが設けられており、棚の数は増える一方だ。

小麦に代わる穀物「ソルガムきび」


 グルテンフリー市場が拡大する中、小麦の代替穀物のとして注目されているのが「ソルガムきび」だ。ソルガムきびはイネ科の穀物の一種で、日本では「たかきび」とも呼ばれている。これまでは主に飼料として消費されてきたが、品種改良などが進み、食用にも需要が広がってきた。食用のソルガムきびは、「グレイン・ソルガム」といわれる種類の種子の部分。大きさは2ミリメートルから3ミリメートルで、粉にして小麦粉の代替にするだけでなく、粒のままで米のように炊いて食べることができるなど、汎用性が高い。
 
 ソルガムきびの生産者団体である、米国ソルガム・チェックオフのダグ・バイスさんは「ソルガムきびは小麦に比べ、脂肪分が低く、繊維が豊富でたんぱく質が多い。これまでは主に飼料となっていたが、人間の健康にもメリットがある」と話す。ソルガム・チェックオフでは、ソルガムきびをメニューに取り入れてもらえるように働きかけており、健康志向の強いセレブが多いロサンゼルスでは、おいしいだけでなく、きれいになれるソルガムきびの料理を味わえるレストランやベーカリーが増えている。
ニュースイッチオリジナル
高屋優理
高屋優理 Takaya Yuri 編集局第二産業部 記者
パンなど、小麦加工品が主食の欧米では、肥満の主要因と目されつつあるグルテンを摂らないようする「グルテンフリー」が当たり前になっています。2回目以降では、調理にちょっとしたコツがいる「ソルガムきび」を上手にメニューに取り入れている、ロサンゼルスのレストランを紹介していきます。

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