資金需要が高まる年の瀬。気になる企業倒産の動向

11月としては低水準だったが…?

倒産件数

 帝国データバンクと東京商工リサーチの民間調査会社2社が8日発表した11月の全国企業倒産件数によると、帝国データの調査が前年同月比2・7%増の689件と8カ月ぶりに前年同月を上回った。商工リサーチは同3・4%減の711件と8カ月連続で減少したが、減少率は今年最低にとどまった。帝国データは今後の見通しとして、東芝やシャープなど大手製造業の事業再構築により「中小企業や地域経済に及ぼす影響を注視する必要がある」と指摘する。  帝国データによると、業種別では7業種中4業種が前年同月を上回った。個人消費の伸び悩みなどで小売業の倒産が増えたほか、円安による原材料などの輸入コスト増や競争激化で製造業や卸売業の倒産も増加した。  地区別では9地域中4地域で前年同月を上回り、特に北海道は同16・7%増、関東は同14・8%増、九州は同11・6%増と2ケタの大幅増だった。また、負債総額はそれぞれ2カ月ぶりに前年同月を上回った。帝国データは同20・8%増の1328億7000万円。商工リサーチも10億円以上の大型倒産が24件と8カ月ぶりに前年同月を上回り、このうち負債100億円の大型倒産も2カ月ぶりに発生したため、同22・7%増の1416億5000万円だった。  今後の見通しとして、経営改善が遅れた企業は多く円安や人手不足などが経営の足かせになりかねないと指摘。商工リサーチは「年明け以降、企業倒産は増加に転じる可能性が出てきた」という。

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