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共和薬品がデジタル技術とヘルスケアを融合、患者個人にあった治療に活かす

共和薬品がデジタル技術とヘルスケアを融合、患者個人にあった治療に活かす

新部署が事務局の役割を担い、人材交流をはじめ外部との提携を推進する

共和薬品工業(大阪市北区、角田礼昭社長、06・6121・6450)は、4月にデジタル技術とヘルスケアを融合し、新しい製品やサービスの開発を推進する新部署を社内に設置する。同社の中枢神経系に関する知見と外部からデジタルなどの専門性を取り入れ、医薬品では解決できない疾患の治療に結びつける。

デジタル技術を活用し、患者個人に合った治療を施す個別化医療の実現を目指す。新部署が事務局の役割を担い、社内資源と外部の専門性とのマッチングやビジネスモデルの構築を本格化する。共和薬品工業が医薬品開発で注力する精神疾患分野に軸足を置き、人材交流をはじめM&A(合併・買収)やジョイントベンチャーの設立などを想定した提携を推進する。

このほどFRONTEOと基本合意を結んだ。FRONTEOが開発したAI(人工知能)を活用した認知症診断支援システムについて、共和薬品は医療機関向け営業・販売で連携する。患者と医師の会話から認知機能障害の有無などを判定すると期待され、薬事承認を経て医療現場での実用化を目指す。

共和薬品はインドのジェネリック医薬品メーカー、ルピンから独立し、2019年12月にユニゾン・キャピタルへ株式を譲渡した。中枢神経系に強みを持つジェネリックメーカーから、医薬品事業にとどまらない多様なヘルスケアソリューションを提供する企業へと変革を進める。

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