日産が注力する可変圧縮比エンジン、開発する新型1500ccの狙いは電動化にあった!

独自HV技術とシナジー、来年めど「エクストレイル」に採用

日産のVCRエンジン(2000cc)

日産自動車は可変圧縮比(VCR)エンジン(用語参照)で、新たに排気量1500ccを開発する。同社独自のハイブリッド車(HV)技術「eパワー」のエンジンとして主に活用する。スポーツ多目的車(SUV)「エクストレイル」の新モデルのeパワー仕様に採用し、2021年をめどに国内発売する。日産はeパワーを電動車戦略の柱の一つに据える。VCRエンジンの搭載モデルを増やし燃費や走行性能を高め、世界各国で拡販する。 VCRエンジンは日産が世界で初めて18年に排気量2000ccで実用化した。現状では搭載車種はセダン「アルティマ」などエンジン駆動車に限っている。新たにVCRエンジンに同1500ccを加え、eパワー車に主に採用していく。 同1500ccのVCRエンジンは、日本で21年に全面改良して発売するエクストレイルに搭載する。日本では新型エクストレイルはeパワー仕様のみの展開とする方向で調整している。今後、海外向けのeパワー車にもVCRエンジンを搭載していく方針。 eパワーはエンジンを発電のみに使い、モーターで駆動する仕組み。eパワーにVCRエンジンを採用することで、高圧縮比で発電し走れるようになり燃費性能が向上するほか、力強く静かな走りを実現できるという。 現在、日本で販売する小型車「ノート」とミニバン「セレナ」にeパワー仕様を設定しているが、従来のガソリン車用小型エンジンを流用している。 日産はeパワー車や電気自動車(EV)を含む電動車の世界販売台数比率を18年度の4%から22年度に30%に引き上げる方針。同年度に年100万台以上の電動車を販売し、その過半がeパワー車になる見込み。 【用語】VCRエンジン=走行状況に応じてエンジンの圧縮比を変えられる。日産の技術では可変比域は8―14。燃費を高めたい低負荷域では圧縮比を上げ、坂道など高出力が必要な高負荷域では圧縮比を下げてノッキング(異常燃焼)を抑える。こうした動作を連続的に行い、幅広い走行シーンで高い燃費効率と優れた走行性能を実現する。

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