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がん体験者が開発、関西電力社内ベンチャーのスプーン・フォーク

関西電力は27日、社内ベンチャーを通じ、がん患者などを想定し食事に使いやすいカトラリー(スプーン・フォーク)を発売したと発表した。関西電力病院元看護師の柴田敦巨(あつこ)さん(写真)が社内ベンチャー制度で起業した「猫舌堂」(大阪市北区)の第1弾商品。モノづくりで新潟県燕市の職人の協力を得た。消費税込みの価格はスプーン、フォークとも1本990円。インターネット販売や一部店舗で取り扱う。

自ら舌下腺がんに罹患(りかん)し、既存のフォークやスプーンの使い勝手に問題があった体験をもとに商品化に至った。

商品は軽量化を図り、口当たりの良さやデザインを工夫し使い勝手を高めた。同様の悩みを持つ人が集まり対話できるインターネット上のコミュニティー「猫舌堂本堂」の運営も始めた。柴田社長は「将来的に実店舗も持ちたい」と語った。

日刊工業新聞2月28日

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