グラインダー砥石の大手が特殊工具メーカー買収へ、その狙いは?

富士製砥がエイシンを。販売ルートを相互活用

富士製砥の砥石(同社公式動画より)

富士製砥(大阪市中央区)は、内装工具や精密ドライバーなど特殊工具を製造するエイシン(三重県伊賀市)を月内にも買収する。富士製砥はグラインダー砥石(といし)の大手メーカー4社の一角。切断・研磨以外の分野のメーカーを傘下に入れ、互いの販売ルートを活用し事業拡大を目指す。 買収額は非公表。既に事業譲渡で合意し契約を締結した。月内に登記を完了する。株主が亡くなるなど所在不明のエイシン株を除き、全株の98・5%を取得する。エイシンの全社員の雇用とブランドは引き続き維持する。 富士製砥はこれまでグラインダーメーカーを買収するなど、切断・研磨分野の中で多角化を進め成長してきた。機械工具商社や溶材商社、ホームセンターなど多くの販売ルートを持ち、工場作業者や大工、配管工向けで拡販してきた。将来の製造業や建設業の国内マーケット縮小を見込み、既存分野外での多角化も進める方針。今後、各種作業工具メーカーや商社・販売店の買収も視野に入れグループ拡大を目指す。 エイシンは内装施工の職人が使用する「コゲラ」や、時計修理現場で職人が使用する精密ドライバーなどニッチ分野に強みを持ち、富士製砥と商流の一部が同じ。双方の販売ルートに2社の製品の扱いを提案することで売り上げ拡大を目指す。販売ルートが多い富士製砥の商流活用により、エイシンの売上高は2025年までに現状比2倍の2億円に拡大する見通し。

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