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犬のようなロボットが土木現場をトコトコ巡視

鹿島、米ボストンダイナミクスの四足歩行ロボットを導入

鹿島は20日、ソフトバンクロボティクス、ソフトバンクの協力で、土木工事現場に米ボストンダイナミクスの四足歩行ロボット「Spot(スポット)」を導入したと発表した。360度カメラを搭載したスポットを制御室から遠隔操作し、切羽(掘削面)の写真撮影、計器点検、自律歩行による坑内巡視ができることを確認。悪路でも不自由なく歩行できるよう改良し導入した。今後、坑内測量業務、安全確認向け巡視などを実証実験する。

スポットは竹中工務店、フジタが国内建築現場で実証実験をしているが、土木現場への適用は珍しい。

2018年11月に神奈川県のトンネル工事現場で実証実験を実施。課題を抽出し、ソフトバンクロボティクスと米ボストンダイナミクスが悪路歩行性能の確認、インターフェースプログラムの改良を行い、土木現場への適用可能性を高めた。

今後、鹿島は四足歩行の特性を生かして急傾斜地すべり地帯での調査・測量など危険作業に適用先の拡大を検討する。ロボット活用で建設業の課題である担い手確保や生産性向上、土木工事の安全性向上につなげ業務効率化を目指す。

日刊工業新聞2020年2月21日

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