「材料開発AI」普及加速へ、NECがツール外販

NECは、人工知能(AI)技術などを材料開発に応用する「マテリアルズ・インフォマティクス(MI)」の外販を始める。これまで中央研究所で熱電材料の開発にMIを適用しながら技術を蓄えてきた。この研究ノウハウとデータインフラを販売する。材料メーカーなどが情報系のAI人材を社内にそろえるのは簡単ではなかった。ITベンダーが提供することで普及が加速される。 データインフラは、実験データベースやデータの可視化ツール、AI分析支援ツールなどを提供する。まずは受託分析や分析支援として有効性を確かめ、規模に応じてデータインフラを設計する。 NECの材料研究者がMI開発を主導してきたため、実験系に応じた提案がしやすい。薄膜材料では網羅的に候補材料群を合成し、物性を計測する自動実験装置を提案する。材料の合成から計測、シミュレーション、データ解析の一連のフローを一貫支援する。 AIは材料開発の文脈で説明ができるAIを提案する。材料の組成や合成条件、物性、性能値などの表を入れると相関のあるデータの組み合わせを網羅的に探す。微量元素の添加量と性能が正の相関にあれば微量元素を増やす、合成温度のばらつきが物性と負の相関にあればプロセスの安定化が必要と判断できる。数千の要素の組み合わせを自動検証するため、AI人材が2―3週間かけていた分析が3時間ですむ。 化学業界などでMIの活用が進むが、データインフラの整備は規模の大きな製造部門が中心。データが小規模で多様な研究部門は整備が難しい。費用対効果を計りかねているが5―10年先を見据えると、研究のデータインフラを整える必要があった。

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