中国や米国に複数拠点へ…島津製作所、海外主導で研究開発の理由

島津は海外に研究開発拠点を複数開設する(写真は国内にあるヘルスケアR&Dセンター)

島津製作所は2020年度からの次期3カ年中期経営計画で、中国、米国などにヘルスケアや環境課題に取り組む研究拠点を複数開設する検討を始めた。現地研究機関や大学、企業らとのオープンイノベーションも進め、海外主導で世界展開を念頭に置いた医療や分析計測の先端技術・装置開発を後押しする。現地拠点への研究棟新設だけでなく、連携する現地大学に研究所を設置する形も想定。中国・広東省深圳市ではベンチャー企業との密接な連携を目的とした部門を置く。 次期3カ年中計は現在策定中。詳細は明らかにしていないが、設備投資は19年度までの現中計の累計700億円より多い、同800億円規模を想定し、海外に多く振り向ける方針だ。ヘルスケア関連には「ヘルスケアセンター」、環境関連は「エコセンター」といった名称を付けた拠点をつくる。高血圧症の診断・治療を支援するシステム開発など、現地法人が外部機関と協働したいテーマで、世界展開が見込める案件に取り組む。中国での候補地は拠点がある北京市や上海市、広東省広州市など。エコセンターは浙江省杭州市も候補に挙がる。 現中計は国内で19年開設のヘルスケアR&Dセンター(京都市中京区)をはじめ、製品開発、基礎研究、分析手法の開発を担う拠点投資を多数決めた。海外は主要エリアで地域ニーズに応えるイノベーションセンターという拠点があるが、販売や生産強化目的の投資が多かった。 中国発で世界展開も狙えるロボットを使った全自動分析システムを開発するなど、各地の製品開発力は向上している。海外発で全社テーマにできる案件を外部の環境や協働相手も考慮し、最適地で迅速に開発できる体制構築を検討している。

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