東大とJDIが共同開発した「シート型イメージセンサー」の実力

開発したシート型イメージセンサー(東大提供)

東京大学大学院工学研究科の横田知之准教授、染谷隆夫教授らは、ジャパンディスプレイ(JDI)と共同で、シート型のイメージセンサーを開発した。静脈や指紋の撮像や、心臓の拍動に応じた末梢血管の圧や容積の変化を示す生体情報「脈波」を同時に測定できる。生体認証や、医療機関での患者の取り違え防止に活用が期待される。成果は21日、英科学誌ネイチャー・エレクトロニクス電子版で発表される。 研究チームは、光の強度によって流れる電気の量が変化する有機光検出器と、高速の読み出し回路を高密度に集積し、シート型イメージセンサーを作製した。シリコンで作られた電子のスイッチ「低温ポリシリコン薄膜トランジスタ」を使った回路を集積させることで、センサー駆動時の低消費電力化や高精度化を実現した。さらにこの光検出器と薄膜トランジスタを相互に損傷なく集積する技術を開発し、高解像度撮像と高速読み出しの両立を実現した。 解像度は指紋認証に必要な1インチ当たり508ドットを達成しており、新しいシート型イメージセンサーによる静脈や指紋の画像は、一般的な画像とほぼ同じ精度だった。高速読み出しによって脈波の分布も同時に計測できた。 これまでのシート型イメージセンサーは、指紋や静脈といった生体認証データと、脈波といった生体情報を同時に計測するような高解像度撮像と高速読み出しの両立はできていなかった。

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