フィンテック取り組み、企業間格差が鮮明に

フィンテック(金融とITの融合)への取り組みで企業間格差が鮮明に―。KPMGコンサルティング(東京都千代田区、宮原正弘社長、03・3548・5111)と慶応義塾大学FinTEKセンターがまとめたフィンテック導入の実態調査によると、全体の3割超の企業が今後3年間で1億円以上の投資を予定する一方で、約6割は具体的な施策に至っていないことが明らかとなった。 フィンテックへの投資規模は、過去3年間に1億円以上の投資規模と回答した企業が22・4%、今後3年間で1億円以上の投資規模を予定していると回答した企業が35・9%だった。 一方で、フィンテックの活用やデジタル化への中期計画を策定していると回答した企業は9・4%にとどまり、さらに65・3%の企業は策定していないと回答した。また、フィンテックへの期待について聞いたところ、“攻め”に相当する「新規事業の創出」が37・1%、「顧客体験価値の向上」が30・0%に対して、“守り”重視の「業務効率化」が69・4%と最も多いことが分かった。 投資規模やビジョンの策定、人材への投資など、フィンテックの活用やデジタル化に積極的な投資を進める企業がある一方、フィンテックの適用が現行業務の効率化にとどまり、既存システムの置き換えの一環として捉えている企業が多い現状が浮き彫りとなった。 調査は国内上場企業を対象とし、有効回答は170件だった。 日本企業のフィンテックへの取り組みについて、KPMGコンサルは「業務の効率化を軸とした投資が多く、新サービス創出に役立てている企業が少ないことを危惧する」と指摘。デジタル変革(DX)を推進するためには「自ら創造する独自のゴール設定とプロセスの検討が必要だ」としている。

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