専門家たちが読む来年の株価、誰が最も高い値を付けた?

年末にかけ上昇期待、2万8000円予想も

2020年の東京株式市場は日経平均株価が年末にかけて上昇しそうだ。世界的な金融緩和の動きを受けて投資家心理が改善しており、製造業の業績が回復する期待感も高まりつつある。ただ、米中の通商協議が「第1段階」の合意に達したものの先行きは不透明で、日本経済への消費増税の影響も長引くと株価に下落圧力がかかることも予想される。識者に今後の株価を占ってもらった。 日経平均株価の値動きはトランプ米大統領の米中協議に関連する発言に左右される形で推移し、今秋以降は上昇基調が続いている。両国の第1段階の合意後には2万4000円台に乗せた。19年と比べると値上がりが小幅にとどまるとの見方が出ているものの、20年も堅調な株価を予想する識者が多い。 景気の下支えとして、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに踏み切るなど、各国の中央銀行が金融緩和を打ち出しており、投資家の不安心理は和らいだ。「世界的に金余りの状況」(石黒英之大和証券シニアストラテジスト)で、20年も金利政策が維持されれば、株式市場への資金流入が増える可能性がある。 米中協議の行方では、識者の見方が分かれる。野村証券の池田雄之輔チーフ・エクイティ・ストラテジストは「協議に対するリスクが後退し、20年の年央に株価は2万8000円に上昇する」と予想する。 一方、中国経済には米国による追加制裁関税の影響が広がっている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジストは「中国は20年も停滞が続く」と指摘する。市場では製造業の20年度業績が反転する期待が高まるが、中国市場への依存度が大きい企業は回復が遅れることも予想され、株価が下振れすることも考えられる。 また消費増税と合わせて始まったキャッシュレス決済に伴うポイント還元制度が20年6月末に終了するのも懸念材料だ。増税の負担感が増して、消費の低迷が続くと景況感が悪化し、株価に影響を与えかねない。世界の政治・経済を左右する米大統領選が20年秋に控えていて、市場が気をもむ状況も見込まれる。不透明感がある程度ぬぐわれる20年末にかけて株価の上昇が期待できそうだ。

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