日産の元電池子会社、中古活用し「定置蓄電池」参入の狙い

エンビジョンAESC、EVの新車販売を後押し

使用済み車載電池を積極採用する(日産「リーフ」の電池システム)

エンビジョンAESCグループ(神奈川県座間市、松本昌一社長)は、法人向け定置型蓄電池事業に2020年度内にも参入する。電気自動車(EV)で使われた中古車載電池を積極利用して価格を抑えながら、高い品質と安全性を確保し他社と差別化する。車載電池を定置型蓄電池で再利用するシステムが確立していけば、EVの下取り価格が上がり、新車販売を後押しする効果が期待できそうだ。 エンビジョンAESCグループは、親会社の中国エネルギー大手エンビジョングループとも連携し法人向け定置型蓄電池事業を世界展開する。電池セルを定置型蓄電池メーカーに販売したり、自社で定置型蓄電池を製造・販売したりする計画。再生可能エネルギーの蓄電や非常用電源の需要を狙う。主力のEV用電池事業を補う経営の柱として育成し、3年後に売上高で1億円規模を目指す。 エンビジョンAESCは日産自動車の元子会社で、同社のEV「リーフ」向け電池を手がける。定置型蓄電池には車載電池を転用するほか、使用済み車載電池を積極採用する。IoT(モノのインターネット)で電池の出荷時からEVでの使用終了時までの状態を監視し、品質を確保した上で再利用するシステムを構築する。また車載電池の再製品化を手がけるフォーアールエナジー(横浜市西区)との連携を探る。 EVの普及課題の一つに車両の下取り価格が安いことがある。中古電池の残存価値が不透明で、再流通の仕組みも確立できていないためだ。解決に向け経済産業省は中古電池の性能や安全性を評価・認定する制度づくりを始めた。並行して定置型蓄電池などに再利用するビジネスが立ち上がれば、EVの新車販売を後押ししそうだ。

続きを読む

関連する記事はこちら

特集