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「育休後を考える」ー仕事と育児で疲れる妻をみて悩む夫

その相談に対する育休後コンサルタントの答えは!?
 Q.妻が育休を終えて職場復帰した。妻は時短を取っているが、毎日仕事と育児の両立で疲れ果てている。助けたいと思うが自分は仕事が忙しく夜遅くまで帰ることができない。どうすればよいか。

 A.妻も出産前は夜遅くまで働いていたのではないだろうか。それでも育児のために覚悟を決め、周囲との勤務時間の差や日々のサポートを負担に感じながらも時短を選んでいる。その決断の重さや不安な気持ちを想像し、自分は今のままでいいのかよく考えてほしい。

 まず、子どもの父親としての覚悟を決めることだ。親になった以上、働き方を変えるのは当然のこと。妻ができて自分にできないはずがないと信じよう。ケア責任がない人と同じ時間を仕事に割けないことを大前提に、効率よく働き成果を出す方法を考え抜く。職場に「いる」ことが大事、という考えはおかしいとみな気付いているが、長年続いてきたやり方を変えるのにはエネルギーがいるため変革が進まない。乳幼児の親にはそれをやり遂げる大きなモチベーションがある。それを頼りに率先して取り組んでほしい。
 
 具体的には、帰る時間を決めて逆算して仕事を終わらせる。まさに時短利用の妻が毎日やっていることだ。仕事の優先順位、段取り、夜の定例会議の禁止、会議の数と時間の削減、在宅勤務/モバイル環境の利用、自分が帰宅後の連絡手段の周知、朝の早出などが効果的だ。

 職種やシフト制で帰宅時間が自由にならない場合は、昼間家にいるときに保育園の送迎や食事作りなどの家事をする。また夫婦の手に余るなら家事や育児の支援を外部に求めることも検討しよう。妻の負担だけで両立生活は成り立たない。夫にも自分の問題として取り組んでほしい。
 <育休後コンサルタント・山口理栄>
日刊工業新聞2015年04月09日 ひと&会社面
山口豪志
山口豪志 Yamaguchi Goushi Protostar Hong Kong 董事長
こういう『夫婦での育児仕事の分担』の議論をよく見かける。これ2人だけで解決を図るのではなく、双方の祖父母や地域コミュニティ、同じような子育て世帯の友人家族と連携するなど、社会で育てるというカタチになれないものか。Asmamaやフローレンスのようなサービスを活用するのもよいと思う。

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