スマホで病気判別できるアプリで早期受診へ、慶大が開発

手根管症候群判別アプリの画面(慶大提供)

慶応義塾大学理工学部の杉浦裕太専任講師らは、手のしびれなどにより、物がつかめなくなるなどの症状が出る「手根管症候群」を判別するスマートフォン用アプリケーションを開発した。画面上のキャラクターを動かすゲームのようなテストで親指の動きの速さや軌跡などを測定し、動作の特徴から同疾患を判別する。早期の受診や治療につながる。 手根管症候群は世界で2―4%の有病率とされており、高齢女性の患者が多い。手のしびれにより物が持てないといった症状が現れるが病気と自覚するのが難しく、治療が遅れる傾向にある。 研究チームは、スマホ画面上のウサギのキャラクターを手で操作してニンジンを取る、ゲームのようなテストを開発。健康な人27人と手根管症候群患者28人が操作する手の動きを使って、機械学習を行った。 その結果、健常者より同疾患患者の方がニンジンを取るのに時間がかかることや、親指の軌跡が滑らかでないといった特徴があった。特に親指の根元から遠い方向のニンジンを取る際にその差が大きい傾向があった。 機械学習の結果を開発したテストに反映させたところ、手の動きに現れる特徴から健康な人と手根管症候群患者を86%の確率で正しく判別できた。 東京医科歯科大学との共同研究で、同大医学部付属病院で試験的に患者に使用しているという。杉浦専任講師は「手根管症候群は手を使う作業が多い工場の従業員がなりやすい。職場での健康診断の一つとして実施することで、医療機関への受診につながる」と話した。

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