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生きた臓器をブレさず撮影、電通大などが装置を開発

生きた臓器をブレさず撮影、電通大などが装置を開発

超音波画像のブレを修正する装置

電気通信大学の小泉憲裕准教授と大林製作所(東京都文京区、飯島秀幸社長)は、人工知能(AI)やロボット技術で臓器の動きによるブレを修正し、超音波による鮮明な画像撮影を補助する装置を開発した。ベッドと体に当てる撮影用プローブの動きを連動、呼吸を止めずに患者の臓器の静止画像を2.5ミリメートル以下のブレで撮影できる。超音波診断機器の補助などの用途で、大林製作所が2022年4月にも数千万円程度で販売する見込み。

今後は、リアルタイムで観察しながら放射線や重粒子線を利用したがん治療を行うことも想定する。臓器の位置をきれいに“ピン留め”した画像を得ることで、患部に対しビームを正確に照射するなどの治療が期待される。

日刊工業新聞12月20日

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