ドコモ、5G商用化へ「福岡」とタッグの狙い

九大での5Gと「みちびき」を活用した案内ロボ実証(3月)

2020年の第5世代通信(5G)商用サービス化を前に、各地で取り組みが活発化している。その一つ、福岡市では、NTTドコモが12月に入り、福岡市や九州大学との取り組みを相次いで発表。地域との結びつきを強め、地域特性やフィールドを生かした展開に期待ができそうだ。(取材=西部・高田圭介) 福岡市の創業支援施設「フクオカグロースネクスト(FGN)」は2日、「FGN 5G ラボ」がオープンし、実証事例の紹介やデモ機器の体験などでにぎわった。ラボ開設にはスタートアップ企業の技術革新に向けた5G活用サポートに限らず、地域で多くのプレーヤーを巻き込む狙いがある。 ドコモの動きに呼応するように、イベントで高島宗一郎福岡市長は「フクオカ 5G ビジョン2021」を発表。ワンストップ窓口を設けて5Gアンテナの設置や利活用を促すことを打ち上げた。世界水泳選手権福岡大会が開かれる21年までに福岡市の中心部である天神地区やウオーターフロント地区を重点整備エリアとして取り組む。 天神地区から西に向かった糸島市との境にある九州大学伊都キャンパス(福岡市西区)。5日、九大とドコモは5Gエリア化の覚書を結んだ。単一キャンパスで国内最大級のフィールドを生かし、研究インフラの整備だけでなくキャンパス内の5Gエリアを企業などへ開放していく。 「実証実験キャンパス」を掲げる伊都キャンパスでは、これまでもドコモとの間で5Gを活用した取り組みが盛んだった。 その一つが、準天頂衛星「みちびき」のシステムと5G技術を活用した案内ロボットの実証だ。 全方位4Kカメラによる映像取得や遠隔制御などに5Gを使い、みちびきとの連動により数センチメートルの誤差で測位する。ハウステンボス(長崎県佐世保市)も実証に参加し、広大な敷地での実用化を目指す。 福岡市内では天神地区で他にも複数の5Gラボやエリアを展開している。点から面へと広げ、自治体や大学を巻き込んだ展開に九州支社長の山崎拓執行役員は「全国的に見ても福岡は先を進んでいる」と自信を示す。 高速・大容量、リアルタイム性、多数接続による5Gの特性を企業や一般利用者が効果や利便性として実感するのはこれから。各地域では、通信環境の向上にとどまらず、その地の社会課題解決に生かせるかが、普及のカギになりそうだ。

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