中国で自動車組み立てを支援、ライン構築業者と違う川重の知見

ロボットメーカーの力存分に。現地生産も

 川崎重工業は中国で、自動車の組み立てライン全体を構築するラインビルディング機能を拡充する。専用のロボットを現地生産するほか、ラインの構築を支援するシステムインテグレーターの研修施設も整備した。完成車メーカーが自ら生産ラインを構築する日本と異なり、中国を含む海外ではラインビルディング業者に委託するのが主流。ロボットメーカーの知見を生かした効率的なライン提案を強みに、拡大する現地ニーズに対応する。  中国合弁会社の川崎(重慶)機器人工程(重慶市)の既存の建屋内に、6軸の垂直多関節ロボットを生産するラインを構築。年数千台規模への能力拡張が可能で、生産を始めた。投資額は開示していないが、研修施設を含め数十億円程度とみられる。合弁内に既存のラインビルディング工場やショールームに加え、専用ロボットの生産ライン、研修施設を併設。ラインビルディングを自ら手がけるほか、システムインテグレーターと連携して組み立てラインを効率的に提供できる体制を整備する。  請け負うラインは車体のプレス、溶接、部品の組み付けなど複数の工程で構成する。例えば現地生産する溶接ロボットはケーブルの内蔵が可能で、周辺設備との干渉が抑えられる。こうした特徴を生かして同ロボットを高密度に配置し、溶接ラインの省スペース化やコスト削減効果などを提案する。  中国ではスイスのABBといった欧州勢などがラインビルディングを手がける。川重はロボットシステム開発の技術者も多く、中国でも完成車メーカー向けに豊富な実績がある。沿岸部などで人件費が上昇する中国では重慶など内陸部で需要が見込め、日系完成車メーカーからの引き合いも増える。ラインビルディングの拡大などでロボット事業の売上高を2021年度に18年度比約5割増の1180億円に引き上げる。 <関連記事>

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