自然災害、ICTで広域監視。富士通グループがまず豪雪対策

群馬県みなかみ町で職員の負担減らす。他の災害にも適用へ

群馬県みなかみ町の積雪量などを計測し、情報を送信するセンサー

 富士通クオリティ・ラボ(川崎市中原区)は地域の気象情報を常時収集し、自然災害の被害軽減を支援するICTシステムを開発し、自治体向けに提案を始めた。屋外に設置したセンサーが異常を確認すると警報を出す。自治体の職員は現場に行かなくても状況を確認でき、素早く対応できる。第1弾として群馬県みなかみ町に導入し、合併で広域化した地域の豪雪対策での活用を始めた。  各種気象情報を計測するセンサー、情報を送信するネットワークシステム、情報を地図情報に加工したり、警報を出すシステムをまとめたりして提供する。富士通クオリティ・ラボ、富士通エフ・アイ・ピー、環境計測のグループ3社と扶桑電通が開発した。  みなかみ町では降雪対策システムとして構築した。温湿度と積雪量の計測器、付近の映像を確認するカメラ、情報の記録装置を取り付けたポールを市内13カ所に設置。作業中の除雪車80台の位置を確認できる運行管理システムと連携させた。  積雪量が基準値に達すると警報を出して職員に知らせる。職員は遠隔からカメラを操作して映像でも現地を確認して除雪車を手配する。住民からの要望で緊急の除雪が必要になっても、運行管理システムから除雪車を配車できる。  従来は職員が市内を回って積雪を確認していた。現場到着に1時間かかる測定値があるうえ、朝までに除雪を完了する必要があるので職員は宿直して降雪に備えていた。システムの導入後、宿直がなくなり、除雪車の手配が効率化された。  地方の自治体は市町村合併後、限られた職員で広域を監視する必要が出てきた。ゲリラ豪雨による水害や猛暑による熱中症など、気候変動によって自然災害も強大化している。富士通クオリティ・ラボは豪雪地以外の自治体でも開発したシステムのニーズがあると見込む。

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