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国内市場伸び悩み…博多辛子めんたいこが米国市場を狙う

プロモーションを展開し、認知度向上へ
国内市場伸び悩み…博多辛子めんたいこが米国市場を狙う

写真はイメージ

 博多辛子めんたい協同組合(福岡市南区、田中洋之理事長=山口油屋福太郎社長、092・475・1238)は、海外での販促活動を本格化する。米国を中心にプロモーションを展開し、辛子めんたいこの認知度向上に取り組む。国内で贈答品用の需要が伸び悩む中、新たな市場開拓を目指す。

 米国では2020年3月にボストンで開かれる展示会「ボストン シーフードショー」に出展する。水産関連企業やバイヤーが集まる展示会を皮切りに継続的な展開を計画する。辛子めんたいこのほか、タラコやスケトウダラの原卵を調味した加工品などをアピールし、現地のニーズの取り込みを図る。

 プロモーションでは魚卵への抵抗感が少ないヒスパニック系やアジア系の住民へのアピールを重点的に進める。キャビアやイクラ、トビコ(トビウオの卵)など海外で認知度が高い魚卵と同様の流通を目指す。

 同組合はフランス・パリでのPRイベントを18年に実施。水産品となる辛子めんたいこは、国際的な食品衛生管理基準「HACCP(ハサップ)」の規定が厳しい欧州への輸出が限定的なことが課題となっていた。

 米国展開は辛子めんたいこの需要創出だけでなく、会員企業が一体で取り組むことで業界の結束力を高める狙いもある。博多辛子めんたい協同組合は福岡県内の製造業者を中心に18社が組合員となっている。
日刊工業新聞2019年11月6日

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