防衛産業から国内企業の撤退を回避せよ!政府が支援策

防衛省、サプライチェーンの脆弱性に危機感

米国製武器購入のしわ寄せが(F35戦闘機=ロッキード・マーチン提供)

 防衛省は2020年度に国内防衛産業の基盤強靱(きょうじん)化に向けた企業支援策を検討する。研究開発費や研究期間が多くかかる一方で納入台数が少なく、数量効果が発揮できない状況下でコスト引き下げを要求され、国内企業の中には採算に乗らないとして撤退を考えるところも少なくない。このままでは防衛装備品のサプライチェーンに“穴”が空いてしまう事態も想定されるため対策を検討する。債務保証や補助金、低利融資など、さまざまな手段から検討する。  戦闘機「F35」や陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に象徴される高額な米国製武器購入のしわ寄せで、弾薬や艦艇の機材など防衛装備品予算は削られているのが実情だ。  2月には軽装甲機動車両(LAV)を手がけていたコマツが、装甲車開発から撤退を表明。河野太郎防衛相も会見で「サプライチェーンに脆弱(ぜいじゃく)性があり撤退の声も多く聞く中で、いざという時に調達や補給がきちんとできるのか」と、危機感を表明している。  防衛装備品を手がける企業は、部品や材料供給会社も含めて、1社に限られることが多い。機密保持に加えて、開発費用が膨大にかかるためだ。  一般消費者向けの商品なら、開発費が多くかかってもヒットして売れれば費用を回収できるが、防衛装備品は予算圧縮が求められている関係で、年間調達台数が限られる。軍事技術の高度化で武器単価が上昇していることも、こうした構造に拍車をかける。  防衛産業の部品メーカーや中小メーカーでは、後継者難などの問題もある。海外の企業に買収されたり資本提携したりすれば、国防安全上の重大な問題になる。そうした事態にならぬよう、必要な対策を検討する。 (取材・嶋田歩)

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