ハイテクが変える住まいの空間作りと家具選び

ソニーの「Xperia Touch(エクスペリア タッチ)」。壁やテーブルにスクリーンを投射し、直感的にタッチすることができるインテリアに溶け込むテクノロジーを実現

 私たちの暮らしに欠かせない家電。近年では、IoT(モノのインターネット)や第5世代通信(5G)など技術改革が信じられないほどのスピードで進み、そうしたテクノロジーの進化が、住まいにおける家具の役割そのものに変化をもたらしている。  例えば、リビング空間をコーディネートする際、以前は多くの人がまずTVをどこに置くかを決めていたかと思う。だが、今ではパソコンがTVを代替したり、プロジェクターによる映像投影が簡単にできるなど必ずしもTVというハードが必要ではなくなってきている。そのため、TVを中心に据えるのが当たり前だったリビング空間を、アートや飾り棚など自分の好きなものに自由に使うことができるようになった。  「グーグル ホーム」などのスマートスピーカーやソニーのスマートプロダクト「エクスペリア タッチ」はインテリアを壊さずに置くことができる点で、テクノロジーが住まいに自然と導入された代表例と言える。つまり、テクノロジーの進化によりハードが消失したり、存在感を感じさせないほど小さくなることで家具自体の存在感が増し、空間づくりの自由度が向上したのだ。  米グーグルやソニーが国際デザイン見本市でアナログな生活の中にテクノロジーが溶け込む暮らしを表現したことが話題を呼んだようにテクノロジーと生活の融合は、さまざまな業界でトレンドになった。このハイテクとアナログをちょうどいいバランスで生活に取り入れることが現在の空間づくりでは重要だ。  テクノロジーの進化で家具選びの自由度が大きく広がっている今、私たちはどのように家具を選べばいいのだろうか。ポイントは自分にとって居心地のいい空間やリラックスできる場所を考えてみることだ。その空間を創っていたのはどんな家具でどんなデザインだったのかを思い返し、そこをヒントに家具を選んでみてはいかがだろう。  すべての人にとってベストな家具は存在しない。大事なのは、自分が選んだ家具で居心地のいい空間を創ること。それができれば、きっと今までよりも豊かな暮らしが待っていると思う。 (文=山野奈緒・三井デザインテック・デザインマネジメント部デザインディレクター)

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